Hans J・Wegner ハンス J・ウェグナー
北欧が誇る、木工家具の希代のマエストロ
トゥナーで靴職人の息子として生まれ、14歳から家具職人の修行を積みます。その後、コペンハーゲン芸術工芸学校を経てヤコブセンの建築事務所などで働きました。コーア・クリントが確立したリ・デザインの手法を受け継ぎ、1940年代末から「Yチェア」などの名作椅子を次々と発表します。生涯に500脚以上の椅子をデザインしましたが、なかでも真骨頂は無垢の木を使った椅子です。大量生産されたものも、北欧のクラフツマンシップに裏付けられた優しさを感じさせます。
Yチェア(左)
中国の明時代の椅子のリデザインを重ね1949年に完成した「Yチェア」は、日本での人気も圧倒的です。木の味わいを全身で体感できるデザインです。
シェルチェア(右)
ウェグナーにしては珍しい成型プライウッド製の「シェルチェア」。1963年にようやく製品化されました。