Poul Kjaerholm ポール・ケアホルム
北欧流のミニマリズムを極めた、孤高の存在
少年時代は画家を目指していたポール・ケアホルムは、1948年から木工家具の修行を開始します。コペンハーゲン芸術工芸学校に進んで1951年に卒業、フリッツ・ハンセンを経て独立します。木の家具に名作の多いデンマークにおいて、ケアホルムはフレームに金属を積極的に使っています。しかし、あらゆるディテールや構造を吟味し、素材の持ち味を究極まで引き出した姿勢は、生来の職人気質をうかがわせます。近年、世界的に高く再評価されるようになりました。
PK22(左)
構造に普遍的な美が宿るケアホルムの家具。ミース・ファン・デル・ローエの「バルセロナチェア」のリデザインとされる「PK22」。
PK80(右)
MoMAなどの美術館でベンチとしても使われているデイベッド「PK80」。ミニマリスティックながら、確固とした存在感が印象的なデザインです。